悩めるママの子育て徒然日記

30代主婦 三児の母 趣味は料理、散歩、読書 旦那さんからは『悩むことが趣味』と言われている

寂しさ

 先日、旦那さんが子供ちゃん達を連れて、旦那さんの実家へ行った。お昼に旦那さんの実家で、食事会をするのだ。私は妊娠糖尿病の食事制限があるため、今回は遠慮させてもらうことにした。

 久しぶりに家で一人だ。どう過ごそうかとあれやこれやと考えていたはずなのに、いざ、子供ちゃん達が出かけたら、気が抜けてしまったのか床に座り込んだまま、ボーッとしてしまった。

 気づけば、とっくにお昼の時間を過ぎている。急いで、昼食の準備をする。いつもなら、子供ちゃん達が「お腹が減った」と騒ぎだすから、早めに準備しておくのに、今日はどうものんびりだ。作った昼食を食卓に置いて、さて、久しぶりになにかドラマでも見てみようかと思うけれど、ここ数年、ずっと見ていないから、そもそも何がやっているのかわからない。テレビをつけて、適当な番組を探してみようかとも思ったけれど、お昼過ぎのこんな時間帯ではあまり期待できないだろう。

 さて、どうしようかな。

 部屋を見回す。子供ちゃん達のいない部屋の中は妙にがらんとしていて、見ていたら段々落ち着かなくなってきた。この感覚、どこかで覚えがあるような・・・。記憶を辿って、ああ、と思い出す。

 下の子ちゃんと川の近くへお散歩に行った時だ。平日の朝、天気がいい時は下の子ちゃんとお散歩へ行く。お散歩コースは、いつも下の子ちゃんの気分次第。その日は川へ行きたいといったのだろう。下の子ちゃんの手を握りながら、のんびりと散歩していたら、ふと思ってしまったのだ。

 この子が幼稚園へ行ったら、もう、こうな風に小さな手を引いて朝にお散歩へ行くこともなくなってしまうのだなあ・・・。

 そう思ったら、なんだか、急に、寂しいような悲しいような気持ちに襲われた。

 そして、今、まさに、その心地。

 子供ちゃん達の新生活が始まったら、お昼はこうやって、一人で食べることになるのか・・・。

 静けさが今日はやけに身に染みる。

 いつも、一人の時間が欲しいと思っていたはずなのに、上の子ちゃんが春休みでどっぷり子供ちゃん漬けの毎日を送っていたせいだろうか。耳を塞ぎたくなるようなあの騒がしさが段々恋しくなってくる。

 前に、旦那さんのおかあさんが、「下の子が幼稚園に入ると、急に寂しくなって、次の子を作りたくなる人もいるそうよ」なんて言っていたのを思い出す。あの時は、まさか、そんなこと、と笑い飛ばしていたけれど、今日はその意味が十二分に理解できる。

 そう簡単には埋まりそうもない、心にぽっかりとあいた穴。

 これは、慣れるまでに、なかなか時間が掛かりそうだ。

 そんなことを考えていたら、ここにいるぞ、とばかりにお腹をポカリと蹴られた。

「そうでした。私にはまだ、あなたがいてくれるのでした」

 慌てて、お腹をぽんぽんと軽く叩く。

 

 4月から始まる新生活。

 上の子ちゃんも下の子ちゃんも、新たな世界へ旅出ってゆく。

 そんな中、突如、私の目の前に現れた、『寂しさ』という手ごわい敵。

 でも、まあ、この子が生まれる夏までなら、なんとか耐えられそうだ。

 そして、ようやく、慣れてきた頃には、今よりもさらに目まぐるしい毎日が待っているのだろう。

 せっかくのおひとり様時間。ぽちぽちと自分の楽しめるものを見つけてゆけたらいいな、と思う。