悩めるママの子育て徒然日記

30代主婦 三児の母 趣味は料理、散歩、読書 旦那さんからは『悩むことが趣味』と言われている

準備

 我が家の朝は戦争だ。

 御飯を作り、旦那さんと協力して、子供ちゃん達を起こし、小学校や幼稚園へ行く支度をさせ、掃除や洗濯などの家事などをする。

 本当は一気に片付けてしまいたいが、お腹が大きくなってきてから、すぐ疲れてしまって、小休憩をいくつも挟みながらしかできない。

 ようやく家事が一通り終わる頃に、下の子ちゃんをバスに乗せる時間が来る。

 下の子ちゃんを無事、バスに乗せると、私のひとり時間となる。

 ご近所さんをくるりと一周し、家に戻る。

 ゆっくり朝食を食べ、血糖値を下げるために、また、一時間ほど散歩へ出かける。

 家に帰り、少し休憩したら、乾いた洗濯物を取り込む。

 昼ご飯を食べる。

 また、一時間ほど歩く。

 休憩する。

 そうしたら、もう、子供ちゃん達の帰って来る時間になる。

 

 子供ちゃん達の新生活が始まったら、寂しくなってしまうかな、と思っていた。

 けれど、毎食後一時間歩かなければいけないし、その後、しばらく疲れて動けなくなってしまうから、日中一人といっても、案外、自由な時間はないことに気付く。

 そして、最近は、遅ればせながら、三人目の子のための準備を本格的に始めた。

 本当はゴールデンウィークの間にやる予定だったのだけれど、下の子ちゃんが体調を崩していたため、ずっと先延ばしになっていたのだ。

 赤ちゃん用品は、ほとんど処分してしまっていた。

 だから、また、揃え直さないといけない。

 もともと、私はせっかちな方だ。

 やるべきことはさっさと済ませてしまいたい。

 いつもの私なら、もっと早々に取り掛かっていたはずだ。

 でも、今回はどうもその気がおきないのだ。

 多分、出産までの道のりが、まだまだ遠くに感じられてしまうからだ。

 妊娠中に家族がコロナに感染したらどうしよう、とか、毎日、血糖値を安定させなきゃいけないのが辛いなあ、とか。

 妊娠中に付きまとう、不安とかストレスみたいなものから早く解放されたくて仕方ない。

 今月に入り、カレンダーを一枚捲ったら、上の子ちゃんが「もうすぐ、生まれてくるねえ」と言った。

 旦那さんも、三人目の子供ちゃんが生まれてくる前になるべく大きい仕事は終わらせておきたいらしく、「もう、六月になったか」と言っていた。

 でも、私はそう思えなくて、「多分、私は予定日の十日前くらいになってようやく、カウントダウンができるんだろうな」と呟いた。

 決して、お腹の子が厭わしいわけではない。

 ただ、ちょっと気疲れしているだけ。

 

 旦那さんと延期した赤ちゃん用品集めをいつやろうかという話になって、まだ、自分の入院中に必要なものも揃えていないことに気付いた。

 そう言ったら、「そちらの方を、先にやったほうがいいんじゃない」と返された。

 赤ちゃん用品は最悪、入院中に揃えればいい。

 けれど、出産は一応、予定日は決まっているものの、実際、いつ出産するかは分からない。

 万一、早産の可能性もある。

 旦那さんの話はごもっともで、私もいよいよ重い腰を上げたのだった。

 三人目ともなると、だいたい必要なものは分かっている。

 ただ、実際、子供ちゃん達二人の時に使ってみて使いづらかったものもある。

 そういうものについては、また新しく調べ直さないといけない。

 価格、口コミ、いつまで使うか、などを考えながらひたすらネットで検索している。

 なかには、実際に自分で使ってみないと分からないだろうな、というものもあるし、三人目にして新品で購入しても使う月数は限られているよな、というのもあって、選ぶのになかなか難航している。

 ある程度、必要なものが揃ったら、今度は部屋の配置換えも考えないと、と思う。

 結婚してすぐ、上の子ちゃんを授かったから、我が家はつい最近まで、あらゆるところに柵が張り巡らされていた。

 下の子ちゃんが大きくなり、やってはいけないことを理解してくれるようになったので、外すことになった。

 柵を外した時は、結婚数年目にして、ようやく、檻に入っているような生活から抜け出せると喜んだものだ。

 できれば、檻に入っているような生活に逆戻りしたくないし、さて、今度は、どうしたものだろう。

 そうやって色々と考えていると、意外に、残されている時間は少ないと気づく。

 ただ、今一つ、肝心のやる気が起きない。

 まあ、根詰めて考えても、行き詰ってしまうだけだし。

 ようやく、重い腰を上げたのだ。

 ここは焦らず、久しぶりのひとり時間に、ぽちりぽちりとやっていこうと思うのであった。